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動脈硬化/脳卒中

動脈硬化とは

動脈硬化

長い間生活習慣病を放置するこで、血管内にプラークが生じ文字通り血管が硬化する状態です。一度硬化してしまうと元に戻ることはありません。動脈硬化が進行すると脳卒中や心筋梗塞などの命に係わる病気に結びついてしまいます。中年以降に生活習慣病の管理を行うことで、将来の動脈硬化疾患に進行するか否かにわかれます。当院では血管年齢を測定することで血管の固さを調べることができますので、現在の自分の血管状態を把握し動脈硬化を予防しましょう。

脳卒中とは

脳の血管が詰まる、あるいは破れるなど、脳血管に障害が起きている状態を総じて脳卒中と言います。脳血管障害とも呼ばれますが、脳の血管が血栓などにより詰まりを起こしたり、破裂したりすることで、その発症部位の機能は失われてしまいます。なお、脳卒中は主に「脳梗塞」「脳出血」「くも膜下出血」の3種類に分けられます。脳卒中が疑われる場合は検査として、頭部MRIなどを用いますが脳卒中専門医が診察すれば、ある程度は脳卒中かどうか、病変はどこか、緊急性があるか、ということが予測できますので速やかに当院でCTもしくはMRIにて診断し、結果によっては近隣の総合病院へ紹介します。

脳梗塞とは

脳梗塞

脳梗塞は、脳の血管が詰まったり、狭まるといったことなどにより血液の流れが悪くなることで起きる疾患です。この血流が悪くなる原因は主に2つのことが考えられます。

ひとつは、動脈硬化の発症によって血管が狭くなり、そのうち詰まりを起こしてしまう脳血栓症です。詰まる場所により疾患が異なり、首や脳の比較的太い動脈で詰まる場合はアテローム血栓性脳梗塞、脳の細い血管で詰まることで起きるラクナ梗塞に分類することができます。

もうひとつは、心臓などで生じた血のかたまり(血栓)が流れてきてしまい脳の血管を塞いでしまう脳塞栓症です。これらの原因以外にも、脳梗塞の前触れとして起きる一過性脳虚血発作(一時的に脳の血管が詰まるが、すぐに血流が再開する)もあります。夏に脱水で発症しやすい動脈硬化性の脳梗塞であり水分摂取が重要ですが、心臓から血栓が飛ぶタイプは心不全を合併していることがあり、多量の水分摂取は心臓に負担をかけるため控えることが重要です。既往に脳梗塞のある方は、自分の脳梗塞の病型がどれなのか、理解していることが重要です。

主な症状ですが、舌が麻痺して呂律がまわらない、言葉が出ない、体の片側の手足が麻痺する、しびれがあるといったことが現れます頸動脈のプラークに血栓が付着し、それが脳に飛ぶこともあります。

脳梗塞は病型により治療法や予防薬が大きく異なります。脳梗塞予防は慢性期の使用薬剤・リスク管理により再発率が大きく異なりますので、専門的な治療が必要です。当院では抗凝固薬であるワーファリンやDOAC(直接作用型経口抗凝固薬)による脳梗塞慢性期再発予防治療を行います。またワーファリンであれば迅速INR検査器でその場でワーファリンの調整が可能です。

脳出血とは

脳出血とは、脳の中の細かい血管が破れて出血してしまう疾患です。これは高血圧による血管壁へのダメージなどから血管に動脈硬化が起き、そのことで脆くなってしまっている脳血管に対し、さらに慢性的に強い圧力(高血圧の持続)がかかり続けることで、その結果血管が破れてしまい脳内で出血を起こしている状態を言います。特に血圧の上昇する冬に多く、環境で血圧が変動する方は注意が必要です。

脳から出血した血腫が大きくなると、脳の内部の圧力(脳圧)が高くなったり、血腫が周囲の正常な脳細胞を圧迫したりします。こうしたことが脳細胞のダメージとなり、麻痺や感覚障害などの後遺症を招くようになるのです。場合によっては、意識障害や命にかかわることもあります。

発症すると、頭痛、めまい、吐き気・嘔吐、片方の手足の麻痺やしびれなどがみられます。脳出血が疑われる場合は、当院で頭部CTやMRIなどの検査を迅速に行い、結果によっては近隣の総合病院へ紹介します。

くも膜下出血とは

くも膜下出血

脳血管はくも膜の下を通りますが、この血管に動脈瘤(こぶ)が発生すると、急激な血圧上昇時に破裂することがあります。そして破裂により出血した血液は、くも膜と脳のすき間に一気に広がるようになります。これがくも膜下出血です。

破裂を起こさせる動脈瘤は、先天的な血管異常や高血圧が原因で生じやすいと言われています。この動脈瘤が一度出血するようになると、短時間のうちに再出血する可能性もあるので、入院による絶対安静と場合によっては手術が必要となります。

何の前触れもなく、激しい頭痛、吐き気、嘔吐が起き、そのまま意識を失うといった症状がよく見られます。なお、出血が少なければ意識が回復することもありますが、出血量が多い場合、脳内に血液が流れ込んでしまった場合は、重篤な後遺症が残る可能性や死に至ることもあります。

くも膜下出血の検査では、CTを用いることが多いです。ただCTで判別がつかない場合は、MRIや血管造影も行います。こちらも脳出血と同じく、特に血圧の上昇する冬に多く環境で血圧が変動する方は注意が必要です。診察でくも膜下出血が疑われた場合は緊急で近隣の大学病院へ紹介します。

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