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頭痛専門外来(高校生以上)

頭痛専門外来とは

頭痛外来

頭痛外来は、頭痛の症状に悩まれている方を対象としています。頭痛の症状は主に命に関わらないとされる頭痛(一次性頭痛)と、命に関わるとされる頭痛(二次性頭痛)の2つに分類されます。
多くの場合、一次性頭痛と診断されることが多いですが、万が一ということも可能性としては考えられますので、慢性的な頭痛が気になる方は、日本頭痛学会専門医・指導医である当院に遠慮なくご受診ください。
※高校生以上を対象とさせていただきます。

診断について

頭痛の原因を探るにあたり、まず詳しい問診をいたします。さらに詳細な検査が必要と医師が診断した場合は当院で頭部MRIやCT などによる検査を行うなど、総合的な判断により頭痛のタイプを特定します。一次性頭痛と二次性頭痛の主な症状および疾患は以下の通りです。

一次性頭痛
片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛
二次性頭痛
脳出血、くも膜下出血、脳腫瘍、髄膜炎、高血圧、顎関節症、心身症、薬物乱用頭痛 など

一次性頭痛について

一次性頭痛は慢性頭痛症とも呼ばれます。繰り返し起きる頭痛が特徴で、頭痛そのものが治療対象となります。主な疾患としては、片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛などがあります。

片頭痛

頭の片側もしくは両側にズキンズキンと感じる痛みが生じます。発症する方によって、痛みの頻度は異なりますので、週1の方もいれば、月に1、2度という方もいます。また、痛みを一度発症してしまうと、数時間~3日ほど続きます。

痛み以外の症状としては、頭痛が起きる前に視野の一部が見えにくくなる、視野にギザギザした光を帯びる、といった前兆が見られることもあります。なお、発症の原因としては、血管を収縮する作用があるとされるセロトニンという物質の過剰放出が考えられています。血管が収縮して視野異常を来し、その後血管が拡張したときに頭痛を起こすという機序が有力視されています。女性ホルモンに影響されることも多く、女性患者の割合が高く生理や排卵時期に頻度があがるのも特徴です。市販の頭痛薬が効かないことが多く、トリプタン系という血管収縮作用のある頭痛薬を専門医に処方してもらう必要があります。嘔吐してしまう方は内服薬ではなく、点鼻薬や自己注射を使用します。発症頻度が多いときは予防薬として抗セロトニン薬、Caブロッカーや抗うつ薬、抗てんかん薬、漢方薬が使われ、個人差はありますが頭痛頻度を減らせることができます。1か月に何度も片頭痛が起こる方や市販薬が効かない場合はお気軽にご相談ください。
※トリプタン製剤は保険上、1か月に10回分まで処方可能です。

緊張型頭痛

頭や首の筋肉が緊張、収縮することで起きるとされる頭痛です。同じ姿勢を長時間続けたことによる肩こりや首のこりなどの血行障害、日頃からのストレス、眼精疲労などが原因として考えられています。それ以外に、顎関節症・ストレートネック(首の骨がまっすぐで生理的湾曲がない)が原因で筋肉の緊張が起こります。僧帽筋は肩甲骨から後頭部に付着していますので、後頭部の頭重感として自覚することが多く、ひどい方は吐き気やめまいも起ります。10代の若者でも、視力が悪くなったことに気づかずに生活していると、知らないうちに眼精疲労から頭痛を起すこともあります。治療はマッサージ・体操などが有効ですが、筋肉をほぐす薬が効果的な場合もあります。副作用で眠気が出る方もいますので、就寝前に服用することもあります。近視による眼精疲労であれば眼鏡やコンタクトレンズで矯正したり目を休ませることが大事です。また自分の体形に合った枕を変更する、できるだけストレスのない環境を作る、など薬に頼ることなく生活環境の改善も重要です。

群発頭痛

群発頭痛では、目がえぐられるような痛みが片側の目のくぼみの部分からこめかみにかけて現れます。また、人によっては目の充血や涙、鼻みずなど局所的な自律神経症状が見られることもあります。

このような症状がみられる要因として考えられているのが、頭部の血管拡張です。アルコールやタバコなどが誘発要因とされ、男性患者が多いのも特徴です。この頭痛は一旦起きてしまうと数日痛みが続くこともあります。そして痛みがなくなってから、半年から数年が経過した後に、また同様の痛みに襲われます。発作時の治療はやはり市販薬では効果が乏しく、トリプタン系薬剤の注射・点鼻薬や大量酸素吸入療法を行います。場合によっては自宅で自己注射を行うこともあります。

二次性頭痛について

二次性頭痛とは、何らかの病気の症状として現れている頭痛を言います。このような頭痛には、脳血管の疾患や脳腫瘍、髄膜炎など脳や頭部が原因である頭痛だけでなく、頭頚部の外傷、感染症、耳鼻咽喉領域の疾患、精神疾患、高血圧などの生活習慣病によるものなどいろいろあります。

なお脳疾患が原因の頭痛が疑われたら、速やかに当院でCTもしくはMRIで評価し、結果によっては治療のために近隣の総合病院へ紹介します。なかでも強い頭痛だけでなく、手足のしびれや麻痺などもあるという場合は注意が必要です。二次性頭痛の場合は、脳出血や脳腫瘍など命に係る病気が少なくありません。原因不明の頭痛でお悩みの場合は、速やかにご相談ください。

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